以前、イタリア編、フランス編、トルコ編 の3作を掲載した2部リーグ観戦シリーズ。
今回は第4弾として、ポルトガルの2部リーグをご紹介します!
(その後、第5弾として イスラエル編 もアップしました^^)
長らくFCポルト、ベンフィカ、スポルティングの3強が支配している1部リーグに対し、1部下位と2部上位の残留争い・昇格争いは毎年のように熾烈になるポルトガル。
リスボン、ポルトを本拠地とする3強の試合はナイトマッチになりやすいため、2部とのダブルヘッダーも比較的組みやすいのもポルトガルリーグの特徴ですので、この国を訪れるチャンスがあるのでしたら 2部の世界も覗きに行ってみてはいかがでしょうか^-^
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ポルトガルの2部リーグ『リガ・プロ』の詳細
リガ・プロ(LEDMAN LIGAPRO)
・公式サイト:http://www.ligaportugal.pt/
・18クラブで構成
・金曜日から月曜日にかけての分散開催が中心
・1位&2位クラブがプリメーラ(1部)に自動昇格
・15位~18位はカンペオナート(3部相当)に自動降格
( https://en.wikipedia.org/wiki/2018–19_LigaPro)
ポルトガルの1部リーグは、FCポルト、ベンフィカ、スポルティングの3強が所属するプリメーラ・リーガ。
そのひとつ下に当たるリーグが、LIGA PROです。
プリメーラと同様に18クラブで構成され、2位までがプリメーラへ自動昇格、16位以下の3チームが3部「カンペオナート・デ・ポルトガル」へ自動降格となります。
2018/19シーズンのLIGA PRO加盟クラブは上の図の通り。
ベンフィカなど1部4クラブのBチームも参入しています。
私が2007/08シーズンに観に行ったのはエストリル(G.D. Estoril Praia)。
2011/12シーズンでは2部優勝を果たし、その後は1部で中位に位置するシーズンを続けましたが、昨季2017/18シーズンでは勝ち点1及ばず惜しくも降格。
2019年2月21日時点では、2部で4位につけています。
2月の寒い風が吹くリゾート地・エストリルでスタジアムを探して
ポルトガルの首都リスボンからローカル線に20分ほど揺られた場所にある町、エストリル。
日曜日朝の目的地はそこでした。
2日前の金曜日にギマランエス、土曜日にポルトと、ポルトガル北部をまわりながら2日連続観戦をした私は、日曜日の早朝にポルトから特急アルファ号でリスボンへ南下。
そのまま11:15キックオフの2部の試合を観るため、リスボンからエストリルへ移動しました。
この日は19時からリスボンでベンフィカvsブラガの上位対決があるので、それまでに帰ってきて一休みできるスケジュールのエストリル訪問はちょうど良かったのです^-^
ダブルヘッダーは海外サッカー観戦旅行のハイライトになりますからね!
エストリルへは、カスカイス行きのローカル線で20分ほど。
ポルトガル国鉄の近郊列車は黄色をベースとしたかわいらしい装いです。
温暖なポルトガルとはいえ、2月の曇った日は風が冷たく、テージョ川(川幅が広いのでどう見ても海にしか見えませんが)に面したエストリル駅もどこか寂しげでした。
有名なリゾート地であるここは、夏場になれば多くの人がビーチを訪れるのでしょう。
10時過ぎの到着だったので、ここは一旦駅前のバルで軽食。
ポルトガルやスペインはこうして手軽に美味しいコーヒーやパンを味わえるのが嬉しいですね。
この、使い古されつつある机の感じも雰囲気があってイイですね^^
腹ごしらえをしたところで、スタジアムへ向かうことにします。
あらかじめ地図で場所を頭に入れてはいましたが、2km弱くらいの所にあるはずのスタジアムへは、駅から向かうとものすごい坂。
結構しんどい思いをしながら歩きます。
当時は縁が無かったGoogleMapsで道順と勾配(赤い印)を見てみると、このような激しい登り坂と表示されますね。
今見ると単純な道のりに感じられますが、当時の私には手持ちの地図が無く、ガイドブックにもたいして載っていない町。
にもかかわらずこの街の住宅地は細い道が複雑で、しかも日曜日の午前なんて人などほとんど歩いていないので道も尋ねられない…という状況に陥りました。
おまけにスタジアムらしき建物の遠景さえ全然見つからず、知らず知らずのうちに迷子になってしまいました。
ホントに今日試合あるのかよと思うようなひっそりした空気の中で後ろを振り返ると、オリエンタルな車と坂道の向こうにテージョ川が広がる美しい景色が。
そんなポルトガルならではの光景を見ながら、なんとなく嫌な予感が膨らんでいきます。
「まさかキックオフ時刻が変更になったんじゃ…。ポルトガルならありそうだし」
と…。
そんな時、よ~く耳をすませたら数百メートル先からジャカジャカと音楽がかすかに聴こえるではありませんか。
きっとこれは、試合会場でウォーミングアップ中に流れている曲。
というわけで、音のしている方へ早足で向かいます。
すると、住宅地の奥に古びた照明塔が見えました!
間に合って良かった!
これがGDエストリルのホームスタジアム、「エスタディオ・アントニオ・コインブラ・ダ・モタ」(Estádio António Coimbra da Mota)です。
観客のほぼ全員が「そのへんのおっさんたち」。そんなスタジアムでの一戦は『まさに2部』といった空気に
スタジアムの入口はメインスタンド脇の南側。
すぐ横に古びたクラブハウスがあります。
この日の試合はエストリルvsペナフィエル。
2部の中位と下位の対戦です。
5ユーロで当日券を買い(安っ)、アップを終えた選手たちがクラブハウスに引き上げる姿を見ながらスタンドに入ります。
ゴール裏のスタンドは無く、客席はメインスタンドとバックスタンドだけ。
そしてこの日はバックスタンドは閉鎖ということで、メインスタンドのみの開放です。
クラブカラーの黄色と青色で鮮やかに塗られた客席。
『これぞ南欧の2部リーグ』といった風情です。
どんよりした曇り空とは裏腹なその黄色がスタジアムならではの特異性を際立たせます。
メインスタンドの中央付近は結構ぎっしりお客さんが入っており、私は空いているコーナー付近に着席。
そこかしこでおじさんたちがヒマワリの種をボリボリ食べては殻を吹き飛ばしています。
クラブハウスから両チームの選手たちが姿を現し、ローカルな音楽が流れる中でメインスタンド脇から選手が入場します。
ほとんど男しかいないということを感じさせる野太い歓声の中、整列する選手たち。
日本でも中継のある主要国の1部リーグやCLなどとは違い、2部のこうした空気は日本に居てはわからないもの。
現地観戦の醍醐味ですよね^^
これだけピッチが近く、開放された客席も一面だけとなれば、ボールを蹴る音や選手たちの声、そして体と体がぶつかり合う音などはとても間近に聞こえます。
ポルトガルといえばフィーゴやルイ・コスタ、デコ、ロナウドといった優れたテクニックを有する選手たちを輩出している印象が強いですが、2部リーグの戦いは骨太そのもの。
上手い選手は1部に引き抜かれるからでしょうが、フィジカルバトルの多さはイングランドの次くらいに顕著でした。
よく考えると、例示した選手たちはいずれもテクニックだけでなくボディバランスにも優れた選手ばかりですしね。
そんな中、序盤に先制したのはアウェイチーム。
バックスタンド側からのコーナーキックからペナフィエルの選手がハンドくさいトラップ。
これを押し込み、先制ゴールが生まれました。
ペナフィエルの選手たちがこちら側に来て歓喜の輪を作ります。
今思えば、手前に写っているジーンズのおっさん、何の人だったんでしょうか。
海外で2部以下の試合に行くと時たま普通のおっちゃんがピッチサイドに居るんですよね(^^;
判定によってはノーゴールになってもおかしくない敵の先制点と、それに悪びれる様子もないゴールセレブレーションに、ホームのサポーターからは怒りがぶちまけられます。
「フ●リョ・ダ・プータ!」
英語で言うサノバビッチに相当する侮辱の文句や指笛がメインスタンドのおっさんたちから飛び交う光景。
およそ日曜日の午前中とは思えない空気ですね。
一気に険悪になった場内のムードをよそに、今度は綺麗な崩しからアウェイチームが追加点。
もうこうなれば容赦ない指笛が鳴り響きます。
前半終了間際には小雨も降りだし、試合は0-2で折り返しに。
私が居た位置は屋根が無かったので、ハーフタイムはコンコースに逃げ込みます。
売店などがある狭いコンコースの様子はこんな感じです。
まさに地元のおっさんたちしかいないようなこの雰囲気をお感じいただければと思います。
後半が始まる頃には雨がやみ、今度は一転してホームチームが奮起。
攻めるエンドが逆になるとこうも変わるのかと思うくらいにパスが繋がり、ペナルティエリアに侵入する回数も増えます。
そうして相手を押し込んでいった後半の半ば、1点差に迫るゴールが生まれました。
前半はつまらなそうに文句を垂れていたおじさんたちも、これで一気にボルテージ上昇。
すれすれでシュートが外れた直後の「ウゥーッッ!」という唸り声にも力が入ります。
気付けば、頭上の重苦しい雲とは裏腹に、南から陽が差し込むようになっていました。
そして残り時間が5分ほどとなった時、ゴール前の混戦からエストリルが押し込んでついに同点に。
「フオオオオオオーーッ!」
というおっさんたちの大歓声と突き上げる拳。
このスタジアム、ホントは何千人も居るんじゃないか!?
と錯覚するような絶叫の数々と、「早く始めろ!」「あと1点だ!行け!」のような選手を鼓舞する声。
国や文化によっては「2点差から追いついたらドローで終えても最低限OK」みたいなこともありますがし、ポルトガルもそういう国かと思っていたのですが、こんな血の気が多く逆転勝ちを求める濃い空気感だったのは嬉しい誤算でした。
防戦一方の相手に対し終盤はロングボールを蹴り込みまくったエストリルでしたが、最後の局面は防がれ、試合は2-2の引き分け。
青空は最後まで見えないままでしたが、眩しい太陽が雨上がりの激闘を終えた選手たちとピッチを照らしていました。
試合後、クラブハウスへ引き上げる選手たち。
ボロボロの前半から逆転勝利寸前まで盛り返したホームチームには大きな拍手が、そしてアウェイチームには罵声と指笛が浴びせられます。
なお、このシーズンのエストリルの最終順位は7位。
ペナフィエルは17位に終わり3部降格となりました。
足元を見ると、後半開始時よりずっと増えていたヒマワリの種の殻。
そんなポルトガルらしい光景や、ああだこうだ身振り手振りで議論しながら外に出ていくおじさんたちの姿を見ながら、私も黄色と青に彩られたスタジアムをあとにすることにしました。
雨のち晴れ。
天候もエストリルにとっての試合展開も、同じような巡り合わせのひとときとなりました。
まとめ:ローカルクラブの熱を感じられるポルトガル。2部の濃さもぜひご体感を!
以上、今回は 各国の2部リーグを訪れた時のエピソードの第4回として、ポルトガル編をお伝えしました。
ポルトガルの1部リーグは、ポルト・ベンフィカ・スポルティングの「3強」とそれ以外のクラブでは 資金・戦力・設備などあらゆる面で格差が歴然。
そのため、1部の中位以下同士の対戦は2部と大差ない雰囲気の中で行われたりしますが、それをよりローカル色強く落とし込んだのが2部リーグと捉えて良いでしょう。
例えば首都リスボンの近郊では3強以外にもベレネンセスやセトゥーバルといったクラブが1部に属していますし、2部のエストリル、コヴァ・ピエダーデも日帰り圏内です。
これらの試合は注目度の高い3強の試合とはズレた時間帯に開催されることも多いので、週によってはダブルヘッダーや金曜日~月曜日の4日連続観戦も可能。
美しいリスボンの街での観光とともに観戦計画を立てやすい地域ですので、せっかくヨーロッパ最西端の国・ポルトガルを訪れるのでしたらぜひこうしたスモールクラブめぐりも楽しんでいただければ嬉しいです^-^
きっと、より深くポルトガルのサッカー文化を体感することができると思いますよ!
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