DAY 3:6/2(日) イングランドvsスウェーデン(埼玉)観戦記 ~20周年記念 2002日韓ワールドカップ観戦記『魂の記憶』~

ワールドカップ観戦は、想像以上に疲労が溜まる。

ただでさえいつもと違う興奮や高揚感の中に身を置く上に、混雑回避のため動線があらかじめ決められており普段以上に長い距離を歩かされることも意外と負担になることが初日でわかった。

 

6月2日、日曜日。
今日は家からすぐに行ける埼玉スタジアムでのイングランド対スウェーデンの観戦だ。

翌日には飛行機で札幌ドームへ行くことから、ここはなるべく体力を温存するべく昼まで寝続けた。

 

日韓ワールドカップのグループリーグは、第1戦と第2戦は基本的に15:30/18:00/20:30の各日3試合で、日本での試合と韓国での試合が交互に行われる。

しかし、この日は一昨日の開幕戦1試合で生まれた端数の調整(?)のため、14:30/16:30/18:30/20:30と4試合が詰め込まれた。

 

埼スタでのイングランド対スウェーデンは18:30キックオフ。
普段のJリーグ観戦より回り道を余儀なくされるが、それでも1時間半あれば着くだろう。

ということで、14:30からカシマスタジアムでやっていたアルゼンチン対ナイジェリアの前半をテレビで見てから浦和駅に向かった。

 

うちの実家の最寄り駅は浦和であり、埼スタでのJリーグの試合は主に浦和駅からのバスに乗っていたのだが、埼スタで開催されるワールドカップの試合は混雑分散とサポーター同士の衝突防止のため観戦スタンドによって異なるルートを指定されていた。

今では信じられないことかもしれないが、組み合わせ抽選会で埼スタでの試合にイングランドが割り当てられることが決まった時には、直後の新聞の埼玉面で「フーリガンが来る!」という恐怖を煽るようなセンスのない報道もされていたほどだった。
(どうせ朝日新聞か毎日新聞だろう)

 

で、我々バックスタンドのチケット所有者は浦和駅からのシャトルバスには乗れず、さいたま新都心駅からのバスを乗る必要があった。

そのため、面倒ではあったが一旦浦和駅からさいたま新都心駅まで5分ほど電車に乗った。

 

浦和駅はすでに試合当日ムード。

 

この写真を撮った西口も今は様変わりしており、懐かしさを感じる。
「こどもの頃の浦和駅」といったら、やっぱりこの場所だ。

自由研究で駅長室の中にノーアポなのに入らせてもらったことだってあった。
(今じゃコンプライアンスとセキュリティ上 絶対に応じてもらえないだろう)

 

さいたま新都心駅に着いて昨日と同様にNさんと落ち合うと、そこには早くもバス待ちの行列が!

 

たしかにこの人数は、北浦和や与野の駅前には滞留させられないだろうから新都心を使ったのは正解だ。

見た目の列は長かったが、ピストン輸送のために尋常じゃない数のバスが用意されており案外早く乗り込むことができた。

 

普段埼スタに行く時とは違う道を使うので新鮮さを感じながら、16:30時頃に浦和美園駅周辺に到着。

 

今と違ってまだ浦和美園駅周辺は何もなく、道路も未整備な区画が多く、ここが今ではマンションや分譲住宅やお店が立ち並ぶようになっているなんて当時は想像すらできなかった。




 

埼スタに向かって歩く道は、東京方面から埼玉高速鉄道で来た人が多数。

昨日のアイルランド人も多かったが、イングランド人も多い。
スウェーデンサポーターとの比率は6:4くらいか。

 

もちろん、ベッカムフィーバー期だったのでイングランドを応援する風な日本人も多かった。

 

埼スタの入口は新潟と同様にワールドカップ用の装飾がされており、そこで写真撮影に興じる人が多数。

でも、「俺ら、これが1試合目じゃないもんね」とばかりに鮮やかにスルー。
そうすることで、誰にも気づいてもらえないような小さな見栄を張っていた年頃だったことが懐かしい。

 

この日のチケットはスウェーデンのTST-3カテゴリー1。
席の場所はバックスタンドのペナルティエリア付近にあたる217ゲート前段だ。

今でも埼スタに行って近くを通るとこの日の記憶が蘇る、そんな大切な場所となった。

 

イングランド代表といえば、試合前に見ておきたかったのが各クラブの幕や旗。

セントジ・ョージズ・クロスの赤十字をもとに、それぞれが応援するクラブの名前やイニシャルが四隅や十字部分に入った無数の旗たち。
それを、一度この目で見ておきたかった。

ということで、カテ1のチケットならイングランド側のコーナー際まで移動できたので、そこでいくつもの旗の写真を撮らせてもらった。

 

「最凶・最悪」との呼び声高きミルウォールのサポーターも。

思わず周囲にイカツい輩がいないか後ろを振り返る。

 

次第に太陽がメインスタンドの向こうへと高度を下げ、キックオフが近づく。

昨日のアイルランド対カメルーンはサポーターがお互いああいう感じなのでお祭りのような雰囲気が濃かったが、今日は欧州勢同士の対決、なおかつ先に開催されていた試合でアルゼンチンがナイジェリアに苦しみながらも勝ったことでこの試合を落としたチームが不利になるという状況になったこともあり、試合前は緊張感が漂っていた。

 

イングランドの選手紹介は、やはり日本人からの歓声も大きい。

特に、W杯前の怪我から復帰してスタメンに名を連ねた7番のベッカムや前回大会でセンセーショナルな活躍をした10番のオーウェンは。
しかし、こちら側のスウェーデンだって声量は大きい。

 

高校時代にプレミアリーグの生中継やハイライトショーをケーブルテレビのJスカイスポーツで見るのを毎週楽しみにしていた俺にとって、イングランド代表のメンバーは「プレミアリーグ・オールスター」と言えるような豪華な布陣だった。

髭のGKシーマンに、センターバックはソル・キャンベルとリオ・ファーディナンドの屈強なコンビ。
リーズが好きな俺にとっては右サイドバックのダニー・ミルズだけが穴であることはわかっていたが(笑)、中盤ではスコールズとハーグリーヴスが重労働を担い、攻撃陣はベッカム、オーウェン、ヘスキー、そしてこの頃プレミアでブレイクしていたヴァッセルという「強いに決まってる」陣容だった。

 

一方のスウェーデン代表も、実はプレミアリーグの選手が多い。
無敗優勝を果たす少し前のアーセナルにいたリュングベリはもちろん、ロンデロートとともにエヴァートンでプレーしていたアレクサンデションは当時「最もユニフォーム背面のスペルが長い選手」として知られていた。
DFメルベリはアストン・ヴィラの主力だし、若きイケメンのアンデシュ・スベンションはセインツにいた。
ミャルビーとエースのヘンリク・ラーションはスコットランドのセルティックだ。

このように、スウェーデン代表もプレミアリーグのレベルに十分達しているメンバー構成であり、さらにイングランドを率いるエリクソン監督はスウェーデン人、というものこの試合に因縁めいたものを持たせる要素となった。

 

 

前日の新潟以上に、「日本とは思えない雰囲気」。

家からほど近いはずの埼スタは、間違いなく「世界」だった。




 

選手入場。

サッカー専用スタジアムならではの凝縮された歓声と熱気。
その中を、テレビで見ていた選手たちがピッチへ歩んでいく。

 

イングランドサポーターの「God Save The Queen」の大合唱にはビシィッと鳥肌が立った。

そして、ついにキックオフ。

 

試合が始まると、明らかにいつも観戦していた「サッカー」とは異なる空気を感じた。

 

どんなプレーが展開されようがずっと歌が続くのではなく、プレーに呼応するチャントやコール。

これこそが、「フットボール」。

まさにイングランドに居るかのような時間が始まった。

 

前半はこちら側に攻めるイングランドが、再三コーナーキックを得る。

キッカーはもちろんベッカム。
世界一のプレースキッカーである彼のキックがゴール前へ飛ぶさまを、至近距離から見ることができた。

 

そのうちの前半24分。

ベッカムのCKから頭一つ高くジャンプしたセンターバックのソル・キャンベルがハンマーで叩いたような強烈なヘッドを決め、イングランドが先制!

 

シュートが決まった瞬間、コーナースポットでしゃがみ、こちらのスタンドで雄叫びを上げるベッカム。

そして、メインスタンド側へ走るキャンベルらに向かって彼も走り出した。

 

目の前で起きた、ワールドクラスの出来事。

ベッカムのキックの鋭い弾道も、合わせたキャンベルの高さも、この位置で観戦したからこそ鮮明に記憶に残っている。

 

1-0でイングランドがリードし、ハーフタイムへ。

あまりにも非日常すぎて忘れていたが、試合開始の頃にはまだ明るかった空がいつの間にか真っ暗になっていることにようやく気づいた。
それくらい試合に没頭した45分間だった。




 

追加点を狙うイングランドと同点ゴールを狙うスウェーデンの戦いはペースダウンすることなく後半も続く。

リードされているとはいえ、後半こちら側に攻めるスウェーデンも可能性を感じさせる組み立ては多い。

 

そして後半14分、ミルズがペナルティエリア内でやってしまった苦し紛れのクリアミスを拾ったアレクサンデションがエリア外から豪快に左足を振り抜き、スウェーデンが1-1の同点に追いつく。

周囲はスウェーデン人ばかりの席だったので、この同点弾で一斉に立ち上がり歓喜!

ゴール裏の半分からバックスタンドにかけての真っ黄色な集団のボルテージはさらに高まる。

 

この一発で逆転へのテンションが高まったスウェーデンは、さらに自信を深めた攻撃を繰り出す。
だが、ミルズはともかくファーディナンド、キャンベル、アシュリー・コールを擁する「速くて強い」イングランドの4バックはさすがで、決定機までは作らせない。

さっき致命的なミスを犯してしまったミルズもガッツだけはあるので、コーナーフラッグにぶつかりながらルーズボールを取りに行くなど頑張ってくれていた。

 

両チームとも決勝点は奪えず1-1でタイムアップ。

しかしながら、「この相手にドローは悪くない」と双方が納得したであろう好ゲームだった。

 

『死のグループ』を構成するアルゼンチンとナイジェリアがどれくらい強いかはまだわからないが、少なくともイングランドとスウェーデンが揃って決勝トーナメントに進むことになっても全く不思議はない、そう実感させられるハイレベルな試合。

スウェーデンイレブンもサポーターも十分満足いくドローだ。

 

イングランドも、スウェーデンも強かった。

加えて、こうした舞台で初戦からフルパワーを発揮できる「慣れ」があった。
こういうチームは短期決戦でも安定した戦い方ができる。

そして現に、両チームはその後も決勝トーナメントを含めて日本各地で印象的な試合を重ねていくのだった。

 

試合後のコンコースでは、こんなユニフォームを着ている人も。

1986年のメキシコW杯でマラドーナに食らった「神の手」だ。

 

帰りは往路と同様のルートでさいたま新都心駅行きのバスに乗り、さっきまでワールドカップを見ていたとは思えない日常の見慣れた景色の中を歩いて帰宅した。

 

あまりにも普通な、いつもの景色。

本当に俺が見ていたのはワールドカップだったんだろうか。

ありふれた住宅街の光景を見ながら、そんな風に感じたことを覚えている。
そんな風に思うのは、地元開催のワールドカップに恵まれた時だけだろう。

 

まだ2試合しか見ていないけれど、すでにワールドカップ観戦の充実感はMAXに達していた。

それでも明日は、札幌に向かう。

今日は家からすぐの場所でのワールドカップ、明日は飛行機で向かうワールドカップ。
それもまた楽しみだ。

 

 

<前回の6月1日分は コチラ

<次回の6月3日分は コチラ

 

 20周年記念 2002日韓ワールドカップ観戦記『魂の記憶』
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(この情報は2002年6月時点のもので
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