お金をかけず・飛行機にも乗らずにマイルを量産する方法 で貯めたマイルを使って実現したロシアワールドカップ観戦旅行。
今回は、いよいよ観戦レポート、準決勝の1試合目 フランスvsベルギーにおける試合前後の現地の様子や試合の模様を計31枚の写真とともに載せてまいります!
プレミアリーグやリーガなどで活躍するハイレベルな選手が自国のユニフォームを纏いぶつかり合った白熱の準決勝。
テレビ中継ではおそらく気付くことができない、現地観戦だからこそわかった試合のポイントや様々な醍醐味なども含めてお楽しみいただければ幸いです^-^
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- 1 この試合を迎えた両チームの勝ち上がり
- 2 キックオフ25分前にゲート到着。ブラジル人やコロンビア人多し!
- 3 ついにスタンドへ! これがワールドカップの準決勝だ!!
- 4 前半はベルギーが優勢。ジルーとルカクのCFを黒子にして持ち味を発揮する、両チームの2列目の選手たち
- 5 ハーフタイムのトイレは激混み。膀胱破裂寸前でどうにか危機を回避
- 6 後半。先制に成功したフランスの巧妙なディフェンス網
- 7 ベルギーの打開策は届かず。歓喜に沸くフランス側の一方で、ベルギー側も躍進した選手たちへ大きな拍手
- 8 (おまけ)サンクトペテルブルク・スタジアムの写真集:スタンドのいろいろな角度から写真を撮ってみた
- 9 まとめ:完璧な観戦環境の中で没頭した熱戦。『目立ちにくい完成度の高さ』を見せたフランスが決勝進出!
この試合を迎えた両チームの勝ち上がり
まずはこの準決勝で対戦したフランス代表とベルギー代表がどのように勝ち上がってきたか、足どりを振り返ってみましょう。
フランス代表
グループC
第1戦 〇 2-1 オーストラリア
第2戦 〇 1-0 ペルー
第3戦 〇 0-0 デンマーク⇒1位通過
ラウンド16 〇 4-3 アルゼンチン
準々決勝 〇 2-0 ウルグアイ
「順調」という言葉に近い勝ち上がり方を見せたフランス。
グループリーグではしょっぱい試合ばかりやってましたがPKで喫した1失点のみという 堅守を披露。
ペルーにもしっかり勝ったことによって第3戦は利害が一致するデンマークとの談合試合にでき、メンバーを大幅に入れ替えながらダラダラ引き分けるという最高の展開に持っていきました。
真面目な話、このロシア大会では第3戦を消化試合にできたチームとそうでないチームの差 がラウンド16で顕著に表れました。
日本代表を含めて。
第2戦を終えた時点でグループ突破を決めていたチームは、ウルグアイ、ロシア、フランス、クロアチア、ベルギー、イングランドの6チーム。
その全てが、ラウンド16で勝利し準々決勝に進出しました。
一方、第3戦でやっとグループ突破を決めた10チーム(スペイン、ポルトガル、デンマーク、アルゼンチン、ブラジル、スイス、メキシコ、スウェーデン、 コロンビア、日本)は、ブラジルとコロンビアを除きラウンド16でことごとく敗退。
主力選手の休養やサブの試合勘向上、複数の戦術の確認などに第3戦を使えたチームは、第3戦までもつれて突破したチームと比べ終盤のギアの上がり方が段違いでした。
中でも、その差が最も鮮明に見えたのがフランスvsアルゼンチンのラウンド16。
スコアこそ4-3でしたし、一時はアルゼンチンが1-2とリードする時間帯もありましたが、フランスの「いつでも逆転してやるよ」という余裕と、同点・逆転・追加点と一気に畳みかけた後半の攻勢は、第3戦を消化試合にできたフランスと疲労を持ち込んだアルゼンチンの違いが表面化したように思えました。
まさに、ロープ際で相手を殴り続けるボクサーのようでしたからね、フラ ンスは。
アルゼンチンを攻略したフランスは、カヴァーニを欠くウルグアイにも順当に勝利。
「予定通りだぜ」という雰囲気を放ちながら準決勝に勝ち上がってきました。
ベルギー代表
グループG
第1戦 〇 3-0 パナマ
第2戦 〇 5-2 チュニジア
第3戦 〇 1-0 イングランド⇒1位通過
ラウンド16 〇 3-2 日本
準々決勝 〇 2-1 ブラジル
2強2弱という組み合わせに恵まれた感のあるベルギーも、順調にグループを突破しました。
雑●専の称号を持つFWルカクがパナマとチュニジア相手だけで得点王を獲れるんじゃないかというくらいゴールを量産。
結果的にはその後1点も取れずに終わるわけですが、これによってイングランド戦はどちらも突破が決まったヌルヌルの状態で戦うことが できました。
ラウンド16ではちょっと日本をナメていたのか無駄にDFラインを上げていた裏を突かれて2点先行されましたが、第3戦での主力温存、デカいフェライニの投入、そして「日本はW杯で先制した場合でも勝率は高くない」という習性も重なり、ベルギーの逆転勝ちとなりました。
(ちなみに、日本はW杯で先制した試合は5勝0分4敗で、先制された試合は0勝2分7敗。逆転負けはよくあるのに逆転勝ちは一度もない という事実は、応援する側もメディアもっと重く認識していた方が良いんじゃないかと思います。)
日本に2点リードされた教訓を生かしたのか、準決勝のブラジル戦では逆に前半で2点を先行。
ブラジルの猛攻を1失点で凌ぎ、優勝候補の本命を退けました。
フラン スもベルギーも無敗で臨むこの準決勝。
翌日行われる準決勝のもう1試合がクロアチアvsイングランドという、どちらかというとダークホース的存在のチーム同士の対戦となったことから、フランスとベルギーのサンクトペテルブルク決戦を「事実上の決勝戦」と唱える人もいました。
(私自身はそこまで断言はできないと思っていましたが。)
各ポジションにヨーロッパのビッグクラブでプレーする選手を揃えた両チームの対決。
それでは、当日の模様をお伝えしましょう!
キックオフ25分前にゲート到着。ブラジル人やコロンビア人多し!
準決勝は21時キックオフでしたが、私のサンクトペテルブルク到着は19:10頃。
その後は可能な限りスムーズに入国審査・チ ケット発券・シャトルバス乗車を済ませ、サンクトペテルブルク・スタジアムの前には20:35頃に到着しました。
キックオフは21:00ですが選手入場は20:53頃であることはそれまでのテレビ中継で心得ていたので、急いで2番ゲートに向かいます。
といっても、各ゲートには長い列が。
南側ゲートなのでベルギー側なのですが、ベルギーに負けたブラジルや、2位通過すると思ってチケットを買っていたのかコロンビアのサポーターも多く、一見すると「今日どこの試合なの?」と思うほどでした。
そして、ブラジル人のうるさいこと!
もちろん褒め言葉です(笑)。
私のまわりはコリンチャンスとパルメイラスのサポーターがそれぞれ大声で歌い、そこにグレミオのサポが文句を 言うという、ロシアに居ることを忘れるようなやりとりが続いていました(^^;
印象的だったのは、コロンビアの人たち。
私は日本代表のポロシャツを着て行っていたんですが、コロンビア人からはよく声をかけられました。
初戦で戦った印象が、やはり彼らには強烈だったのでしょう。
逆に、この試合の当事者であるベルギー人からの反応はたいしたことなく、日本に2点リードされていたことなんてもう忘れ去っていそうな感じでした。
荷物検査は、前年にロシア・プレミアリーグでゼニトの試合を観戦しに行った時と比べてもさらに厳重に。
空港のようにX線検査をされますし、スマホやタバコ、財布なども脇に置くよう指示されます。
そして、警官(警備員?)のボディチェックも秀逸。
胴体もズボン付近も入念にタッチし、ポケットに丸めていた小さな紙ごみさえ逃さずに「これは何だ?取り出しな」
と察知していました。
「この腕前じゃ危険物なんて絶対持ち込めないだろ」と思うほどでした、ホントに。
入場口の列に並んでいたのが10分少々で、入場口での検査にも3分くらい費やしたので、スタジアムに入ったのは20:49。
去年行っていたのでゲートの位置はバッチリわかりますが、小走りで階段を上り、101ゲートに向かいました!
ついにスタンドへ! これがワールドカップの準決勝だ!!
この準決勝のチケットは、試合4日前に公式販売サイトで出てきた時に押さえたカテゴリー2。
一般人が買えるチケットは、特に1次販売・2次販売では上層スタンドの席になることが多いのですが、最終販売のしかも試合間際ということで、下層の席を確保することができました!
しかも、カテ2の中では最もカテ1寄りのブロックだったので、おトク度も感じます^^
相変わらずどっかの事務所かと思うようなさりげない佇まいの101ゲートを通過。
中に入ってまず驚いたのが、下層スタンドの最上段に相当する広い通路に設置された仮設スタンドでした。
こんなのは前の年に来た時には無かったですよ!
可能な限り座席数を増やそうと工夫が施されたようですね。
そしてたどり着いた席は、ベルギーの人たちがたくさん!
大盛り上がりの中 、「Seven Nations Army」の音楽とそれに合わせた観衆の叫びとともに、審判団と選手が入場します!
テレビで観ていた時は、これまでのような「FIFA ANTHEM」の方が良かったなぁなんて思っていましたが、実際にスタジアムに身を置くと、これはこれでアリですね!
このクラスになると、テレビでよく見る選手ばかりです^-^
もちろん、過去の現地観戦で生でプレーを見た選手の姿も。
ロリスやフェルトンゲン、シャドリといったスパーズ勢、チェルシーがプレミアリーグを制したシーズンにスタンフォード・ブリッジで観たクルトワとアザール、そしてサンテティエンヌで見た時から7年経過して大出世を果たしたマテュイディ…。
あの時のリーグ・アンはジルーもトゥールーズにいましたし、楽しい時代でしたね^^
その旅では、翌日には当時リールのエースだったアザールが大活躍する試合を観たものでした。
各地のスタジアムで見た選手たちの姿を再び見 ることができて、胸が熱くなります。
フランス、ベルギーの順で国歌斉唱。
その際のスタンドはこんな感じでした。
国歌が終わると、写真撮影を経て選手たちがピッチに散ります。
スタンドのボルテージはさらに上昇!
オーロラビジョンとアナウンスでカウントダウンが示され、21時ちょうどにベルギーのキックオフで試合が始まりました!
前半はベルギーが優勢。ジルーとルカクのCFを黒子にして持ち味を発揮する、両チームの2列目の選手たち
この試合のスターティングメンバーは、以下の通りでした。
フランス
FW グリーズマン、ジルー、ムバッペ
MF マテュイディ、カンテ、ポグバ
DF パヴァール、ヴァラン、ウンティティ、エルナンデス
GK ロリスベルギー
FW ルカク
MF アザール、デブライネ、シャドリ、ヴィツェル、フェライニ
DF フェルトンゲン、コンパニー、アルデルヴァイレルト
GK クルトワ
フランスはグリーズマンが落ちたりムバッペが落ちたりと、登録メンバーのポジションで言えば4-3-3に見えますが4-4-2や4-5-1とも感じられる布陣。
ベルギーはフェライニを先発起用し、フィジカルの圧力で優位に立つ狙いを感じさせます。
守備時には4バック、攻撃時には3バック化してサイドを広く活用するシステムに見えました。
中央勝負にすると屈強なフランスの中盤に天才・アザールを埋没させられる危険性があったからか、彼にはシャドーよりもサイドからリズムを作る役割が求められていたようでした。
前半は、ベルギーが優勢に。
左サイドに張ったアザールが再三違いを見せ、サイドからエリア内深い位置まで切れ込んだり、ミドルレンジからカットインしてシュートを放つなど、先制してもおかしくない場面を作ります。
その姿に、ベルギーサポーターは「エデン・アザ~ル!エデン・アザ~ル!エ~デン・エ~デン・エデン・アザ~ル!」のチャント。
ベルギーの応援はごく自然発生的なもので、歌いたい奴が歌いだして周りが合わせるというスタイルでした。
この時間帯に関して言えば、フランスの右SB・パヴァールはチンチンにやられていました 。
ベルギーはここで先制しておきたかったですね。
結果的に言えば、これ以上の勝機は訪れませんでした。
特にフランスのDF陣の修正ぶりが後半は目覚ましく、そのあたりは6章で後述しましょう。
対するフランスは、前半はセーフティーに時間を進めている印象。
重心を低くしてベルギーの攻撃を防ぎ、最前線のジルーにボールが送って攻撃に転じたいところですが、そこはコンパニーがしっかり対応して起点を作らせません。
プレミアリーグで見たことのある感じのシーンですね。
もっとも、ジルーに点を取らせるのではなく、ジルーを潰れ役・はたき役にしてグリーズマンとムバッペに点を取らせるのがフランスのスタイルなので、これは織り込み済み。
ど ちらかというと、セカンドボールをカンテが回収しそれを左のマテュイーディーに展開した時にベルギーが捕まえきれていない場面があったので、こうして帰陣している間にマークがずれていくのがベルギーにとって傷口になりそうな予感がしました。
そして、やはりこの選手。
私のいるサイドに攻めてくる時のムバッペは、やはりとんでもない迫力を感じさせてくれました!
でかくて・速くて・しなやかで・上手い。
まだ19歳、今後経験を重ねてより素晴らしい選手になってほしいですね!
ハーフタイムのトイレは激混み。膀胱破裂寸前でどうにか危機を回避
前半は0-0で終わりそうな感じだったので、アディショナルタイムに入る頃にゴール裏奥のトイレに向かいます。
ところが、ここが既に激混み!
空港に着いてチケットを発券した後にトイレに行ったのが最後だったので、3時間近く経って結構溜まってたんですよね(笑)。
メインスタンドのトイレにしておけば良かったなぁなんて思いましたがもう遅いので、長蛇の列の中、ひたすら待ちます。
途中から、便器だけでなく洗面台のにも放●するのが当たり前となり徐々に列が進んでいき、後半開始3分前頃に無事ミッションを終えることができました。
6万人が駆け付けた試合なので当然と言えば当然ですが、ワールドカップではトイレも混みます。冗談抜きに。
チャンスがあるうちに早めに済ませておきましょう!
余談ですが、ハーフタイムにトイレや売店に行ったのに後半開始後も戻れなかった人は多かったようで、後半開始直後のバック スタンドはこんなにスカスカになっていました。
もちろん、ハーフタイムに入る前は満席だったエリアなんですが(^^;
後半。先制に成功したフランスの巧妙なディフェンス網
後半もおとなしい滑り出しになりましたが、先制点はセットプレーから生まれます。
分、準々決勝のウルグアイ戦と同様、右CKからウンティティが頭で流し込んでフランスが先制!
シュートコースは簡単ではなかったはずですが、上手いヘッドでした^^
初戦のオーストラリア戦ではEUROのボアテングが憑依したようなハンドで失点に絡んだ彼でしたが、準々決勝ウルグアイ戦でCKから先制点を叩き込んだ相棒・ヴァランに負けじと殊勲のゴールで貢献しました。
こうして先取点を奪取すれば、前半のベースを維持しながらブロックを作る方針でフランスは意思統一。
バックラインはもちろんですが、前線も守備に大きな貢献をしていました。
まさに、隙の無い洗練された守備網。
テレビを見ている人にはわかりづらかったかもしれない ので、気付いた点を述べていきますね。
まずは、形式上4バックだったDF陣。
前半の時点で、ベルギーのFWルカクにCBのヴァランとウンティティが競り負ける場面がほとんどなかったので、「クロスを上げられる分には大丈夫」という手応えを掴んだのでしょう。
そこで、後半からはパヴァールとエルナンデスの両サイドバックの対応が明らかに変わりました。
前半はクロスを警戒するあまりゴールライン際への突破やカットインからのミドルシュートを許すなど、『絞りきれていない』状態でしたが、後半は「クロスを上げられてもいいから、突破はさせない」という地上戦重視の対応に。
特に後半私に近いサイドを守っていたエルナンデスは、コースの切り方といい体のぶつけ方といい相手を誘う間合いといい、凄まじい勝負強さの守りでした。
まさにもう、ディフェンスに定評のある池上が乗り移ったかのようでしたね。
本当は、アザールもメルテンスもデブライネも、クロスを上げるぞと釣っておきながらなるべくエリア内に入ってシュートしたかったのだと思います。
しかし、フランスのその割り切った対応によって、クロスに頼らざるを得なくなりました。
さあ、そうなるとフランスの術中に。
唯一、右からのクロスに対してルカクを囮にしてファーからフェライニが飛び込んだ素晴らしい崩しがありましたが、このヘッドがわずかに右に外れ、ベルギーの同点劇はかなり難しくなりました。
これが決まっていたら…本音を言えば、1-1となってからのこの試合の続きを見たかったですね。
戦術的にもメンタル的にも、きっと更に深い試合になったはずです。
また、フランスのディフェンスは前線の働きぶりも出色。
ジルーやグリーズマンが前線から素晴らしいプレスを続け、ベルギーのビルドアップに混乱を与えました。
でかいCFはわがままなエゴイストタイプが多い かと思いきや、ジルーは自己犠牲を払いながらチームに貢献してくれるタイプ。
フランスでプレーしていた時から変わりません。
なので、ゴール数だと目立たない…どころか、1点も決めずにワールドカップを終えたのですが、チームとしては非常に助かっていたことでしょう。
このシーンなんて、最前線にいたはずのジルーが自陣の一番後ろまで戻って体を張っていましたからね。
そしてなんといっても、アントワーヌ・グリーズマン。
攻守ともにとんでもない貢献度でした。
さすが闘将シメオネのもとで戦ってきただけあって、この選手のフォアチェックは凄まじいですね。
顔色は変わらないのですが、運動量は終盤でも衰えず、切るコースも完璧。
DFに対して細かいフェイントも入れ、後続の味方の位置も把握しきっています。
正直、「コイツ、ドローンで上から位置見てるんじゃないのか!?」と思ったくらいです。
もちろん、カウンターの起点としても能力を発揮。
仕掛ける 時も、時間を使う時も、ファールを貰う時も、全て計算し尽くしたようなパフォーマンスを見せてくれました。
ベルギーからすれば本当に鬱陶しかったでしょうし、フランスにとっては非常に心強かったでしょう。
私個人にとっては、これまで「世界一フォアチェックが上手いFW」はルーニーで次点がパンデフでしたが(いや、ルーニーのディフェンスはすごいですよ、キャラからすれば意外かもしれませんが)、これを機にグリーズマンを認定したいと思います。
ベルギーの打開策は届かず。歓喜に沸くフランス側の一方で、ベルギー側も躍進した選手たちへ大きな拍手
ベルギーも、智将・マルティネス監督が腕を振るうだけあって、膠着状態の打開に動きます。
60分、中盤のデンベレに代えてよりアジリティのあるメルテンスを投入。
ヴィツェル、デンベレらのパスをカンテやポグバに引っ掛けられる場面が散見されていたので、そこにデブライネを下げてパス回しを円滑にしつつ元気なメルテンスに勝負させて活路を見い出す、という狙いでしょう。
終盤にはカラスコを入れてなんとかフランスの陣容を崩そうとしますが、ヴァランを中心としたフランスの守備網は最後まで同点弾を許さずにタイムアップ。
1-0でフランスが決勝進出を決めました!
まるで優勝したかのようにベンチから選手が飛び出すフランス。
観ている側からは、まだ余力を残した戦いぶりでフランスが勝ったように思えましたが、当事者たちにとっては実態以上にベルギー に追い込まれている感覚だったのかもしれません。
すぐさまサブ組を含めて歓喜の抱擁を繰り返したフランス守備陣の姿がそれを物語っていました。
だとすれば、やはりベルギーには、目に見えるスタッツ以上に脅威を感じさせる強さがあったのでしょう。
ウンティティたちはジャンプして体をぶつけ合います。
フランスの人たちは、メインスタンド、ゴール裏ともにこのような喜びよう。
一方の、こちらベルギー側。
タイムアップのホイッスルから数十秒の落胆の後、今度は選手たちへ大きな拍手が。
「ここまで連れてきてくれてありがとう!」
「お前らなら絶対にもっと強くなれるぞ!」
「次こそは、もっと上の舞台に行こうぜ!」
そんな想いが込められていたように思えました。
倒れ込んでいた選手、座り込んでいた選手、呆然としていた選手たちも、この光景を見て再び立ち上がり、ゴール裏とコーナーに向かって歩きます。
そして、キャプテンのコンパニーを筆頭に、スタンドへ拍手。
ス タンドから選手へ、選手からスタンドへ。
その拍手は、長く、長く続きました。
めちゃくちゃ落胆していた様子のデブライネも、徐々に元気を取り戻してくれました。
ベルギーは、やはり今回も「超一流」に到達するには少しの粗さと脆さがありましたが、間違いなく強く、タフで、誇り高い素晴らしいチームでした。
アザール、クルトワ、フェライニら『最強の世代』と呼ばれたメンバーたちもこれからはピークを過ぎてくるかもしれませんが、より深みを増して成熟したチームになってくれることを期待したいと思います!
ベルギーの選手たちが引き上げると、奥の方のスタンドでは、フランスの選手たちがゴール裏へ歓喜の挨拶。
2年前、自国開催のEUROでは惜しくも決勝で敗れたフランスが、このW杯でもついに決勝に到達。
「今度こそ、獲ってみせる」。
そんな気持ちが伝わるような、『ファイナリスト』の姿でした。
(おまけ)サンクトペテルブルク・スタジアムの写真集:スタンドのいろいろな角度から写真を撮ってみた
最後に、この準決勝の舞台となったサンクトペテルブルク・スタジアムにつ いても感想と写真を残しておきますね。
私にとっては、【2017年8月にゼニトvsアフマット・グロズヌイを観に来た時 以来、11ヶ月ぶりの訪問。
そして今回も、相変わらずのクオリティの高さによって 完全に試合に没頭することができました!
メインスタンドのベンチ裏付近からだとどう見えるかは↑の記事をご覧いただければと覆いますが、今回は試合後にメインスタンドのコーナー付近からゴール裏、バックスタンド側へと歩いてみましたので、そこからの写真も載せていきますね。
まずは、メインスタンド下層のコーナー付近。
続いて、これが下層スタンド南側のゴール裏中央最上段から見える光景です。
一般的にはビジター側となりますが、ゼニトのホームゲームではここにゼニトサポーターが集います。
コーナー上部にあるモニターを見上げると、「また会いましょう」の文字が。
さらにぐるっと回り込み、バックスタンド下層の上段からメインスタンドの方を向く とこのような感じです。
やはりこのスタジアムの魅力は、座席の列間の角度。
ただでさえ最前列が高い位置にあることに加え、この急な角度によって前段の観客が視界の妨げになることはほぼありません。
加えて、屋根も大きく、中央部も開閉式。
声が非常によく響いて臨場感を増幅させる上、雨天の日に濡れる心配がないことも嬉しいポイントです。
現状唯一の難点としては、メインスタンド裏の開発がまだ進んでいないことくらいでしょうか。
メインスタンドからすぐの位置に地下鉄の新駅・ノヴォクレストフスカヤ駅が4月にオープンしたのですが、なにせメイン側にスタジアムの入場口が無いので、バックスタンド側から出てぐるっと外側を半周する必要があります。
ここに入場口ができればメインスタンド側の利便性が大幅に向上し、バックスタンド側の混雑も半減するでしょうから、EURO 2020が開催される頃にはこのあたりの工事も完了しているといいなと思っています^^
まとめ:完璧な観戦環境の中で没頭した熱戦。『目立ちにくい完成度の高さ』を見せたフランスが決勝進出!
以上、今回はロシアワールドカップ観戦旅行初日の夜にサンクトペテルブルクで観た準決勝・フランスvsベルギーの試合の模様を、写真とともにお伝えしてまいりました。
ワールドカップ観戦は、やはり格別。
それも準決勝となれば、両チームともワールドクラスの選手揃いなわけですから、試合時間があっという間に感じられました。
一流同士の試合を観戦すると思うのですが、レベルが高い試合だとボールがなかなか外に出ないんですよね。
フランスとベルギーの対戦も、サイドの激し い攻防がありながらも、コントロールミスでボールがタッチラインを割ることがほとんどなく、プレーが切れないので観ている側もより深く試合にのめり込む…そんな試合になりました。
もちろんそれには、サンクトペテルブルク・スタジアムが極上の観戦環境を備えていたということも大きな理由でしょう。
抜群の見やすさを誇るサッカー専用スタジアムで、実力者の選手たちが激しい戦いを繰り広げる…
まさにこれがフットボールの魅力だ!
というような素晴らしい試合観戦となりました^-^
このあとは、サンクトペテルブルクの市街地に出て、夜の世界遺産探訪を軽くしてから、宿泊せずに夜行列車でモスクワへ。
そして翌日は、モスクワ ルジニキ・スタジアムでの準決勝を観戦したのでした。
夜のサンクトペテルブルクの様子や『ソ連感』あふれる夜行列車3等寝台の乗車レポート(⇒ 【乗車レポ】ロシア国鉄夜行列車 3等寝台でサンクトペテルブルクからモスクワまで乗ってみた!)、そして延長戦にまでもつれこんだ準決勝・クロアチアvsイングランドの観戦記など、今後も随時ワールドカップ観戦旅行のレポートをアップしていきますので、ぜひお楽しみにしていただければと思います!
◆ 世界66ヶ国を旅し 113試合を海外で観戦した経験、そして16シーズンにわたりJリーグクラブのコアサポをやっていた経験をもとに、海外サッカー・国内サッカー・代表戦などの情報や海外・国内の旅行情報、そしてマイルの貯め方も独自の視点でお届け!
もちろん東京オリンピックも10日間のチケットを当選済みで、ラグビーワールドカップも『チケット入手のコツ』を編み出して日本戦を含め開幕戦から決勝まで13試合を観戦。
ブログに書けない内容は「サカ×マイル」のツイッターでもお伝えしています^^
⇒ @saka_mile_blog
(この記事の情報は2018年7月時点のものとなります。)
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